差出人不明…怪文書を送る目的とは?怪文書の送り主の心理を考える

匿名で送られてくる怪文書。自宅に届くだけでなく、会社や近所にばらまかれるといった被害を受ける可能性もあります。差出人が分からない悪意のある文書をもらうと、必要以上に恐怖心が募ったり怒りの感情で冷静な判断が取れなくなったりすることがほとんどでしょう。
さらに怪文書は誰が出したのかわからないために、周囲に相談しにくいことでもあります。一人で悩んで抱え込む前に、適切な判断でしかるべき専門家に相談しましょう。今回は怪文書はなぜ送られてくるのか、犯人の目的と心理を詳しく解説します。あわせて怪文書が送られてきた場合の対応もまとめたので、一緒にチェックしていきましょう。
浮気・素行調査をお考えの方はPIO探偵事務所へご相談ください
株式会社ピ・アイ・オは興信所探偵社として業歴52年に及ぶ経験と全国24都府県の弁護士協同組合特約店指定として永年の実績を持つ興信所探偵社です。多くの弁護士先生方・法人・個人様からのご依頼をお受けし、「まごころの調査」をモットーに様々な問題の解決に向け、当社の機動力・調査力を駆使し、納得の結果を実現してまいります。
契約以外の経費の水増しや追加料金は一切いただきません。
相談・お見積りは完全無料です。まずはお気軽に興信所探偵社PIOまでご相談下さい。

怪文書の犯人の目的・心理とは?

怪文書を人に送りつけるというは、内容によっては名誉毀損罪や侮辱罪、脅迫罪などに該当します。これらは刑事罰として処理されることであり、民事的な方面で争うとすると慰謝料の請求対象になると考えられるでしょう。いずれにしてもやってよいことではなく、「冗談だった」「怖がらせようとしただけ」と弁明しても通用しません。
こうした犯罪にも該当する怪文書を、一体なぜ送ろうと思うのでしょうか。怪文書の犯人の目的やその心理に迫ります。
社会的評価について恨み、妬み
まずは純粋な恨みや妬みです。会社で同期よりも出世した、顧客からの評判が良いなどの社会的評価が高い場合は、周りの人から嫉妬を買いコンプレックスから怪文書として攻撃することもあります。よく有名人やインフルエンサーは匿名で怪文書を送られる被害にあいやすいですが、これも知名度が高いためと言えそうです。
しかし、いくら成功していて恵まれた生活を妬ましいと思ったとして、怪文書を送って良いかというと絶対に違います。芸能人や有名人は「有名税だから仕方ない」では許されず、誰でも等しく守られる権利があり、怪文書の差出人のみが悪いことは明らかです。
人間関係のトラブル
次に人間関係のトラブルです。「私よりも先に結婚した」「あの上司から気に入られているあなたが気に入らない」といった私怨で怪文書を送る目的もあるかもしれません。犯人の心理としては怪文書を送ったことで、送り先の人物を精神的に攻撃して日常生活がままならないようにしたいわけです。
怪文書は紙にプリントされた形式とは限らず、ネット上やSNSでも見られます。誰かに嫉妬や恨みを買う出来事は意外にもありふれたもので、知らないうちに誰かから恨まれているのかもしれません。
辞職をした、された社員の逆恨み
仕事をやめさせられた、採用試験で落とされた。こういった恨みから個人や企業に対して怪文書を送る場合もあるでしょう。企業に対して怪文書を送る場合は特定の人物に対して誹謗中傷をすることが多く、内容から犯人に心当たりが出ることもあります。例えば「人事部の○○は会社の金を不正利用している」といった事実無根の糾弾です。冷静に怪文書内容を調べてみると、犯人の人物像が分かることもあるでしょう。
ライバル会社からの一方的な怨恨
競合相手や取引先から一方的に怨恨を買い、それが怪文書として攻撃になるケースも考えられます。先ほどと合わせて企業に対する怪文書ですが、個人だけでなく企業にもこうした嫌がらせは起こるので注意が必要です。放っておくと会社の信用を下げられたり、機密情報を漏らされたりと重大な損失を被るかもしれません。
不倫問題など男女間のトラブルでの恨みや妬み
次は個人的な恨みによる攻撃です。個人に対する怪文書などの嫌がらせをするのは、男女間トラブルで恨みや妬みを持つ人物からが多いと言えるでしょう。「先に結婚して幸せそうに暮らすのが許せない」「恋人を取られた」「離婚すると言ったのに不倫相手がなかなか思い通りにならない」こうした理由で怪文書を送り付け、問題の相手を困らせたり自分の存在をアピールしたりする目的が考えられます。
問題となるのは、男女間のトラブルは怪文書を受けとった方が一方的な攻撃を受けているとは限らない点です。もちろん怪文書はだからといって送っても許されるものではありませんが、不倫相手から家族に対して怪文書が送られてくると、今度は夫婦間の不倫問題について解決する必要も出てきます。
子ども関連、ママ友、ご近所トラブルでの恨みや妬み
我が子よりも優れた子どもを持つあの家庭が憎い、自分よりも裕福そうに暮らすママ友が恨めしい、ご近所でも生活ぶりがいらだちを呼び、嫌がらせに発展するケースも考えられます。子ども関連の怪文書だと家族にその内容が読まれることも多く、自分だけではなく家族の身の危険も感じることが多いでしょう。
子どもに対して万が一のことがあったらどうしよう…。こういった心配もあるため、何事も早めの対応がおすすめです。ただしいずれの場合にしても、犯人の目的は「怪文書を送って相手が怖がって欲しい」「精神的に病みまともな生活が送れないようにしてやりたい」などの心理が働いています。その通りに怒り狂ったり、冷静な判断ができなくなったりするようでは、かえって犯人を喜ばせてしまうでしょう。
必ず一人で抱え込まず、無視や放置だけは避けて適切な対応を取りましょう。次は、怪文書が送られてきたときの対応策についてご紹介します。
怪文書が送られてきたら?どう対応するか段階で説明

差出人不明で送られてくる怪文書。必要以上に怖がったり、一人で解決しようとして自力で犯人をあぶり出したりするのはおすすめできません。いざというときのために対応策を知っておくといくらか冷静な判断ができるので、あらかじめどう行動するのかを頭に入れておきましょう。
怪文書を保管する、嫌がらせの内容を記録する
まずは怪文書そのものを保管し、嫌がらせの内容やいつどんな状況で送られてきたかなどを記録しましょう。怪文書はもちろん匿名で送付されていると思いますが、消印や経由した郵便局などが書いてあればきちんと記録します。
本人の直筆であれば何よりの証拠になりますが、ほとんどの場合がパソコンで作成した文書かと思われます。それでも犯人像に近づく大切な証拠となるため、必ず捨てることなく手元に置いておきましょう。
怪文書が複数枚コピーされてばらまかれたり、ご近所に配布されたりしたら、できる限りで回収しておきます。放置しておくと変な噂の種になったり犯人が回収して証拠隠滅を図ったりすることもあるため、注意が必要です。
原本をコピーする
次に原本をコピーします。このあとで説明しますが、悪質な怪文書の場合は警察に届け出ることが有効的だと考えられます。その場合に怪文書の提示を求められるため、原本をコピーしてわかりやすく保管しておきましょう。探偵や興信所など、調査機関を利用する場合にも怪文書そのものがあると調査がスムーズになります。
気を付けたいのが、関係のない人に怪文書を渡してしまうことです。怪文書の犯人が誰なのか分からない状態で、必要以上に怪文書を見せて回ることは避けるようにしましょう。なぜならその姿を監視していて、「○○さんが犯人じゃない?」とこちらをけしかけたり証拠を隠そうとしたりするかもしれないからです。
余計な相談をしない、信用できる人を選んで相談する
怪文書が送られてきたら疑心暗鬼になり、さまざまな人に相談したくなるかもしれません。確かに自分一人で抱え込むのはおすすめできず、誰かと悩みを共有してたくさんの人の協力で怪文書問題を解決していくことが大切です。
ですが、相談する人は厳しく絞り、信用できる人のみにしておきましょう。冷静な判断ができない状態で第三者の意見を取り入れすぎると、誰もかれもが怪しく思えて精神的負担が増えるだけです。
「監視されているかも」と意識して行動する
企業に届いた場合でも個人に届いた場合でも、怪文書が送られてきたあとは一人行動を避けて家族や職場関係者と協力しながら意識して行動します。特に個人に対する恨みの感情は、その後ストーカーやつきまといなど悪質な行動に移りやすく、感情的になった犯人はさらなる加害をするかもしれません。
怪文書を受け取った本人だけでなく、家族にも相談して身の安全を第一に行動しましょう。危ないと思ったらすぐに警察に通報する、事前に相談しておくなど、対策をとっておけるとベストです。
差出人の特定、証拠集めは探偵や興信所へ相談
何よりも怪文書のトラブルを解決するには、まず犯人を特定することが重要です。警察に届けて身の安全を確保することももちろんですが、警察では多数の報告が寄せられているため、事件性が低いと判断されたり「誰が怪文書を送っているのか」が分からなければ捜査が始まらなかったりするケースも多いと考えておきましょう。
差出人の特定は自分でもできそうな気もしますが、先ほど説明したように常に監視されて可能性は高いです。違う人物を犯人に仕立てあげてあなたが疑うことで、ご自身の立場が弱くなることもあるでしょう。
このような怪文書の犯人の特定は、探偵や興信所で調査依頼できます。探偵というと浮気調査や人探しを中心に行う印象が強いのですが、これらの調査ノウハウを生かすことで、探偵独自の視点で怪文書のトラブルを解決できることがあります。「恐らくこの人が犯人ではないか」と心当たりがある場合も、探偵は身分を隠して調査が可能なため、自分にとってリスクが少なく問題解決できることもあります。
探偵が怪文書の調査でできること

では、実際には探偵は怪文書に対してどのような調査ができるのでしょうか。状況によって異なりますが、一般的な流れでご紹介します。
各種鑑定
まずは怪文書原本を調査します。探偵によっては、
・筆跡鑑定
・指紋鑑定
・文書鑑定
などで怪文書がどこから送られてきたのか、誰が作成したのかを調査できます。鑑定は専門知識が必要となるため、行っていない探偵がいる点には注意しておきましょう。
筆跡鑑定や指紋鑑定は確かに怪文書の犯人を特定できる手がかりが見つかりますが、ほとんどの場合でパソコンで作成された文書であり、指紋鑑定も「誰と照合するのか」が難しく調査が不可能なケースもあります。文書鑑定では「怪文書に使われた紙の種類、インクの種類、どんなOSを使用して作成したのか」まで調べられるため、犯人の人物像が明確になりやすいです。
怪文書内容を精査し聞き込み、張り込みで調査する
次に怪文書内容を精査し、どういった人物がどんな心理で送ったのかを調べます。この記事冒頭でもご紹介したように、「会社関係者しか知らない人物の名前が出てきた」「子どものことを訴えているため保育園関係者や母親の友人関係が怪しい」などさまざまな部分に手がかりは残っています。
該当する人物を依頼人の人間関係から絞り出し、怪しいと思った人物は張り込みで調査。裏付けなどが取れたら、この時点で犯人が特定されることもあるでしょう。
尾行や行動調査によって証拠を集める
次に尾行や行動調査で、限りなく犯人であると言える人物の行動調査をします。探偵の調査範囲にもよりますが、「怪文書内容を調べる」「犯人を特定し行動調査する」のはそれぞれ別の調査となるため、場合によっては追加料金も発生するため注意しておきましょう。
行動調査とは名前の通り、調査対象者の素行や人間関係、行動を調べます。怪文書を送ったあとの犯人は送り付けた人(ここでは依頼人)を付け回しているかもしれませんし、会社や自宅周辺などに現れるかもしれません。場合によっては再び怪文書を投稿する現場を押さえることもできるため、行動調査では犯人の確定的な証拠を掴むために探偵は動きます。
怪文書の調査で探偵ができないこと

怪文書の調査は可能。ですが、探偵にもできないことがいくつかあります。例えば以下のことは探偵では担当できません。
・犯人が怪文書を投稿する現場を押さえ、通報する
・犯人に嫌がらせを止めるよう注意する、逮捕する
・警察と連携して捜査を進める など
あくまで探偵が受け持つのは調査のみ。ただし、依頼人によっては「犯人の証拠をどう生かして良いのか分からない」と悩む方も多いため、アフターフォローに力を入れている探偵もいます。その後の見通しも専門家の意見を参考にできると、心強いでしょう。探偵を選ぶときは調査の正確度はもちろん、その後のフォローアップも充実した探偵が見つかると理想的です。
探偵社PIO編集部監修
本記事は探偵社PIOの編集部が企画・編集・監修を行いました。