個人で信用調査をすることは可能?調査に関する注意点と法律上の制約
他人に対する信用調査を行う際には、適切な手順と法的制約を理解することが不可欠です。本記事では、信用情報機関への開示請求から、不正確な情報の訂正申請、さらに他者に対する信用調査の方法や注意点まで、具体的なステップと法律の遵守ポイントについて詳しく解説します。調査の成功とトラブル回避のためのヒントも提供します。
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目次
信用調査(信用情報)とは
信用調査とは、名前の通り、「社会的な信用度」を調査する方法で、企業の取引先を調査する、結婚相手の信用情報を調査する際などに利用されています。自身で調査する場合は、「個人相手」となる場合が多いと思いますので、今回は個人に対しての信用調査について解説していきます。
信用調査(個人)でわかること
個人信用調査とは、特定の個人について、その人物の信用度や人物像を明らかにするために行われる調査です。主に金融機関やクレジットカード会社、企業などが、融資や与信の判断材料とするために利用します。
個人信用調査では、以下のような内容が調べられます。
経済状況・金銭感覚
・収入や資産の状況
・借入金や負債の有無
・金銭トラブルの経験
・浪費癖や借金癖の有無
勤務状況・経歴
・現在の勤務先と職種
・勤務先での評判や勤務態度
・過去の職歴と離職理由
・学歴や資格の有無
人物性格・生活状況
・性格や人柄
・家族構成や家族関係
・生活習慣や趣味
・交友関係や社会的評価
反社会的勢力との関係
・反社会的勢力との繋がりの有無
・犯罪歴や素行不良の情報
信用調査では、探偵の「身辺調査」や「素行調査」などに近い情報を得ることができますが、大きな違いは「資産」や「社会的地位」などの部分に焦点を当てて調査を行うという点です。個人情報の中でも、核の部分に触れる調査なので、調査方法やその難易度も変わってくると言えます。
信用調査方法
信用調査は、以下の方法で行うことが可能です。
探偵、興信所に依頼する
信用調査には、個人のプライバシーに関わるものが多く含まれており、調査の難易度も高いため、基本的には探偵や興信所などの専門家に依頼するのが一般的です。探偵では、探偵業法に則り、「尾行」「張り込み」「聞き込み」といった手法を用いて、対象者の信用情報を調査します。
信用情報を管理する信用情報機関などが存在しますが、これらの機関から情報を得るには「本人の同意」が必要となります。そのため、本人に知られずに調査を行う際には、これらの機関を利用することができません。したがって、専門の探偵業者であっても、完全な信用情報を得るということは非常に難しいという点を理解しておく必要があります。
信用調査会社に依頼する
企業の取引先などを調査する場合には、企業の信用情報に特化した「信用調査会社」を利用します。調査会社によっては、国内だけでなく海外の企業に対応しているところもあり、予算に応じて適切な信用情報を提供してくれます。
※信用調査会社は企業情報を取り扱っていることが多いので、基本的には個人の信用調査に利用できません。
個人で信用調査する際の手順
個人で信用調査を行うことは可能ですが、正確な情報を得るためには適切な手順と法的制約を理解することが重要です。本記事では、日本の主要な信用情報機関への開示請求から、不正確な情報の訂正申請、そして他人に対する信用調査の方法まで、具体的なステップと注意点を詳しく解説します。
自分自身の調査を行う場合
信用情報機関への開示請求
日本の主要な信用情報機関であるCIC、JICC、KSCに対し、自身の信用情報の開示を請求します。
開示請求は郵送またはインターネットで行えます。必要事項を記入した申込書と本人確認書類のコピーを提出し、手数料を支払います。
開示された信用情報の確認
開示請求から通常1〜2週間程度で、信用情報が記載された報告書が届きます。
報告書には、契約内容、支払状況、延滞履歴などが含まれています。
自身の信用状態が正確に反映されているか、誤りがないかをチェックします。
不正確な情報の訂正申請
開示された情報に誤りがあった場合、各信用情報機関に訂正を申請できます。
訂正申請には、理由を記した申請書と必要書類を添付して提出します。
定期的な確認と管理
自身の信用情報は定期的に確認することが推奨されます。
信用情報に問題点がないかをチェックし、必要であれば早期に対処することで、将来の経済活動を円滑に進められます。
他者に対して信用調査を行う際の手順
調査の目的を明確にする
まず、なぜその人物について信用調査を行う必要があるのかを明確にしましょう。例えば、ビジネスパートナーの信頼性を確認する、借金をする際の相手の信用度を調べるなど、具体的な目的があることで、調査の方向性が決まります。
情報収集の計画を立てる
次に、どのような情報が必要かをリストアップし、それをどのように収集するかの計画を立てます。必要な情報には、経歴、財務状況、犯罪歴、信用スコアなどが含まれます。
公的な記録を調べる
公的な記録は信用調査の重要な情報源です。裁判所の記録、破産記録、不動産所有権の記録などは、インターネットで無料または低コストでアクセスできることが多いです。
オンラインリサーチを行う
インターネット上でのリサーチも重要です。SNSやプロフェッショナルなネットワーキングサイト(LinkedInなど)でのプロフィールを確認し、その人物の過去の投稿や活動を調べることで、その人の性格や信頼性についての手がかりが得られます。
クレジットレポートの取得
クレジットレポートは、その人物の財務状況を知る上で非常に有用です。ただし、法律により無断で他人のクレジットレポートを取得することは違法です。必ず本人の同意を得るようにしましょう。
参考人へのインタビュー
その人物の信頼性について、第三者からの意見を聞くことも有効です。過去の雇用主や取引先、友人などにインタビューを行い、その人物の評価を聞くことができます。ただし、プライバシーに配慮し、適切な方法で情報を収集することが重要です。
専門家の助けを借りる
必要に応じて、プロの信用調査会社や探偵に依頼することも考慮しましょう。彼らは経験豊富で、効率的かつ合法的に詳細な調査が行えます。
個人での信用調査は違法か
信用情報は個人情報であり、扱いを間違えると「違法行為」として訴えられてしまう可能性も十分にあります。そこで、個人で行う信用調査の違法性について、解説していきたいと思います。
正規の方法を使えば違法にはならない
個人が他者に対して信用調査を行う場合、適切な方法で行えば違法にはなりません。ただし、以下の点に注意が必要です。
- プライバシーの侵害にならないよう、相手の同意なく私的な情報を収集したり、公開したりしてはいけません。
- ストーカー行為など、相手に不安を与えるような執拗な調査は控えましょう。
- 公的な情報源から適切に情報収集することが肝要です。例えば、商業登記簿謄本や不動産登記簿謄本から企業情報を得ることは問題ありません。
- 費用はかかりますが、信用調査会社に依頼するのも一つの方法です。プロに任せれば、合法的かつ有益な情報が得られる可能性が高まります。
一方で、個人で調査を行うには時間やコスト、ノウハウが必要です。十分な情報が得られず、調査の割に見返りが少ない可能性もあります。リスクとリターンをよく考えて、調査方法を選ぶことをおすすめします。
信用調査で違法となってしまうケース
個人で信用調査をする場合に、以下のような方法を利用すると違法となる可能性があります。
本人の情報を不正に取得
個人で信用調査を行う際は、合法的な方法で情報収集することが何よりも重要です。以下のような不正な手段は、法律に抵触する可能性が高いため、絶対に避けなければなりません。
- 本人の同意なく、名前、生年月日、電話番号、免許証番号などの個人情報を入手すること
- 不正に取得した個人情報を使って、信用情報機関や金融機関に問い合わせを行い、情報を得ること
これらの行為は、個人情報保護法違反に該当し、犯罪行為となります。たとえ調査の目的が正当であっても、違法な手段で情報を集めてはいけません。
一方、適切な方法で情報収集を行えば、個人で信用調査を実施することは可能です。例えば、以下のような公開情報を活用するのは問題ありません。
- 官報や公開されている裁判記録
- 登記簿謄本などの公的書類
- ニュース記事や企業のプレスリリース
- 本人のSNSなどインターネット上の公開情報
ただし、これらの情報を収集する際も、プライバシー侵害にならないよう十分な配慮が必要です。相手のプライベートな領域に踏み込んだり、ストーカー行為のような過度な調査は控えましょう。
対象者の知人に嘘をついて情報を聞き出した
聞き込みなどで、調査対象者の友人、知人に嘘をつき、個人情報を不正に取得するなどの方法も「違法行為」に当たりますので絶対に行わないようにしてください。
こうした調査の結果、調査対象者の社会的評価が下がってしまう可能性もあり、場合によっては「名誉毀損」などで訴えられることもあります。人を陥れるような調査方法を行うべきではありません。
信用調査のメリット・デメリット
他人に対しての信用調査におけるメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
リスク回避
取引相手の支払能力や信用度を事前に把握することで、代金未回収のリスクを大幅に軽減できます。
詐欺被害の防止
結婚詐欺や金銭詐欺などの被害を未然に防ぐことができます。
適切な判断
取引条件の設定や与信限度額の決定など、相手に応じた適切な判断が可能になります。
反社会的勢力との関係性確認
取引先や採用候補者が反社会的勢力と関係がないかを確認できます。
業界動向の把握
調査を通じて関連業界の動向や市場環境についても情報を得ることができます。
デメリット
費用負担
信用調査会社に依頼する場合、調査費用が発生します。
時間的コスト
調査には一定の時間がかかり、緊急の取引の場合に支障をきたす可能性があります。
プライバシー侵害のリスク
調査方法によっては、対象者のプライバシーを侵害する可能性があります。
情報の鮮度と精度
得られる情報が必ずしも最新のものとは限らず、非公開情報や内部情報まで把握することは困難です。
取引機会の損失
調査結果によっては、潜在的に有望な取引先との取引を見送ってしまう可能性があります。
相互信頼関係への影響
調査を行っていることが判明した場合、相手との信頼関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
法的リスク
不適切な調査方法を用いた場合、法的問題に発展する可能性があります。
個人で信用調査をする際の注意点
個人で信用調査を行うことは可能ですが、法的なリスクや調査に関する制限も多いため、個人で調査を行うことは非常に困難であると言えます。そこで、ここでは個人で信用調査をする際の注意点と代替え案についてご紹介します。
個人で調査する際の注意点とは
プライバシー保護の徹底
まず、プライバシーの保護が最も重要です。調査対象者の個人情報を無断で収集したり、過度に侵害するような行為は絶対に避けなければなりません。適切な手段で情報を取得することが求められます。例えば、公開されている情報を利用する方法や、相手の同意を得た上で調査を行うことが大切です。
法的リスクへの配慮
次に、法的リスクへの配慮が必要です。不適切な方法で情報を集めた場合、名誉毀損やプライバシー侵害などの法的問題に発展する可能性があります。個人情報保護法を遵守し、倫理的な問題を引き起こさないよう細心の注意を払いましょう。
調査目的と範囲の明確化
また、調査の目的と範囲を明確にすることも重要です。必要以上の情報収集は避け、目的に応じた適切な範囲内で調査を行うようにしましょう。
情報の適切な取り扱い
さらに、得られた情報の取り扱いにも注意が必要です。調査結果は適切に管理し、目的外利用や第三者への提供は厳に慎むべきです。
調査結果の慎重な解釈
最後に、調査結果の解釈には慎重さが求められます。一面的な情報だけで判断せず、総合的に評価することが大切です。また、調査結果に過度に依存せず、他の要素も考慮して最終的な判断を下すようにしましょう。
基本的には探偵などのプロに依頼する
個人で信用調査を行う場合、情報収集先の選定、法律に関する知識、トラブル時の対処法などを事前に十分に準備しておく必要があります。これらの準備が不足していると、ほとんどの場合、調査が完了する前に失敗してしまう可能性が高くなります。さらに、調査の過程で予期せぬ事態が発生し、自身の生活に大きな影響が出る可能性も否定できません。
これらのリスクを考慮すると、探偵や興信所などの専門家に信用調査を依頼するのが、より確実で安全な選択肢と言えます。専門家は豊富な経験と専門知識を持っており、適切な調査方法を選択できます。また、多くの探偵社が弁護士と連携しているため、法的な観点からのアドバイスを受けながら調査を進められることも大きなメリットの一つです。これにより、調査の適法性が確保され、結果の信頼性も高まります。
どうしても個人で調査するなら弁護士へ相談
信用調査は個人情報を扱う調査であるため、関連法律を十分に理解しておくことが不可欠です。法的知識が不足していると、個人で適切に対処するのは非常に困難です。また、インターネットや口コミなどの情報を鵜呑みにして行動することは、法的リスクを伴う可能性があり、大変危険です。
どうしても個人で信用調査を行いたい場合には、まず弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士から法的に問題のない有効な調査方法についてアドバイスを受けることで、適法かつ効果的な調査が行えます。これにより、不必要なトラブルを回避し、より安全に調査を進めることが可能になります。
まとめ
今回の記事では、個人の信用調査方法について解説しました。信用調査を専門とする探偵社や興信所など、より効率的に調査を行える機関が多数存在し、様々な調査サービスを提供しています。
最近では、インターネット上で個人での調査方法を解説しているサイトも見られますが、違法性の高い内容も多く、現実的な調査方法とは言えません。そのため、個人で調査を行う前に、その方法の適法性を十分に確認することが重要です。
信用調査を行いたい場合は、まず探偵社に相談することから始めることをおすすめします。専門家のアドバイスを受けることで、安全かつ効果的な調査が可能になります。また、依頼前に探偵社のサービス内容や料金体系を確認し、自分のニーズに合った調査サービスを選択することが大切です。
PIO探偵事務所は創業51年の実績と全国24都府県の弁護士協同組合特約店指定を誇っています。豊富な経験と高度な調査技術で、個人から法人まで幅広いニーズに対応。プライバシーを厳守し、確実な証拠収集と問題解決をサポートします。
この記事の著者:探偵社PIO 調査員 Y.K
調査歴10年。
年間200件以上もの調査を行う。
関連タグ: 信用調査
探偵社PIO編集部監修
本記事は探偵社PIOの編集部が企画・編集・監修を行いました。