退職したら怪文書が!内容ってどのようなもの?対処方法も併せて紹介
退職代行を利用して会社を辞めたら怪文書が届いた事例が話題に。実際の怪文書の内容や、訴えられる可能性のある退職、怪文書を受け取った際の対処法を解説。退職後のトラブル回避に役立つ情報をお届けします。
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目次
退職後に届いた怪文書の内容とは?
会社を退職した後、元上司や同僚から嫌がらせの手紙や脅迫めいた内容の怪文書が届くケースがあります。退職後のストレスに加え、このような怪文書のショックで精神的に追い詰められてしまう人も少なくありません。
怪文書の内容は、退職者の行動や性格への中傷、退職の理由に関する憶測、今後の就職活動への妨害予告など様々です。受け取った側は動揺してしまい、どう対処すればよいのか分からず不安になるでしょう。
このように退職した会社から怪文書が送られてきたとする内容を、SNSやブログなどインターネット上で目にすることがあります。実際、どのような怪文書が届いたのか、過去の例をいくつか見てみましょう。
退職代行を利用して退職したのちに届いた怪文書
ある人がSNSに、退職代行を使って前の勤務先を辞めた後に会社から送られてきた文書の画像を投稿したところ、大きな話題となりました。その文書の内容が、企業らしからぬ言葉遣いと常軌を逸した主張に満ちていたためです。
文書は最初から最後まで感情的な言葉で綴られ、退職代行を利用した投稿者に対する会社側の憤りが見て取れます。「貴様を法が処罰する」と脅すような表現すら見受けられました。退職時に請求した書類の送付や残りの給与の振り込みについても、送料や手数料を負担するよう求める内容でした。
その理不尽な要求と企業としてあるまじき稚拙な文面が、まさに「怪文書」だとネット上で大きな反響を呼んだのです。退職者を脅し、法外な要求を突きつける内容は到底容認できるものではありません。
退職代行を利用することへの是非はさておき、退職者に対してこのような文書を送ることは企業の品格を著しく損なう行為だと言えるでしょう。会社は冷静に事態を受け止め、適切な対応を取るべきです。一方、このような怪文書に脅されることなく、毅然とした態度で臨むことが退職者側にも求められます。
退職した会社から怪文書が送られてきたその他のケース
退職した会社から怪文書が送られてくるケースは残念ながら少なくありません。いくつか具体的な事例を紹介しましょう。
・ある引越し会社では、退職した社員に対して誹謗中傷のビラを社内に貼り出し、社内報にも載せて全従業員に配布したという事例があります。 退職者のプライバシーを侵害し、名誉を著しく毀損する行為と言えます。
・妊娠・出産を理由に退職した女性に対し、会社から嫌がらせの手紙が届いたケースもあります。 マタニティハラスメントに加え、退職後の嫌がらせという二重の被害です。
・ある神社では宮司の不正を内部告発して退職した神職に対し、根拠のない誹謗中傷の文書が送りつけられました。 告発者に対する報復的な嫌がらせと受け取れます。
・ゴルフ場の理事会でパワハラを受けて退職した社員に、理事会名義の脅迫めいた文書が届いたという例もあります。 退職者を脅す悪質な行為です。
内部告発者の場合、ほぼ全員が嫌がらせを受けており、70%は解雇や辞職に追い込まれるという調査結果もあります。 組織の不正を正そうとした人物が、逆に報復される現状は看過できません。
退職者を狙った怪文書は、退職の正当性を否定し、名誉を傷つける目的で書かれるケースが目立ちます。会社は事実関係を冷静に見極め、適切に対処すべきです。
怪文書以外の被害もあり
退職者に対する嫌がらせは、怪文書による個人攻撃だけではありません。SNSでの誹謗中傷も大きな問題となっています。
SNSに投稿された情報は、事実であるかどうかが明確でなくても、その拡散力によって多くの人にまるで本当のことのように伝わってしまう恐ろしさがあります。一度拡散されると完全に削除することが難しいのも、SNSの危険性だと言えるでしょう。匿名で簡単に書き込めるため、罪の意識が薄いまま犯行に及ぶケースも多いと考えられます。
文書やSNSのように形に残らない嫌がらせもあります。例えば、退職者本人から退職の意思を伝えたにもかかわらず、「勤務態度が悪いからクビにした」などの虚偽の理由を吹聴するケースです。何度も退職を申し出たものの受け入れてもらえず、退職代行を利用せざるを得なかった場合でも、「顔も出さずに一方的に辞めていった」などと悪い噂を流されることもあるようです。
退職者の名誉を傷つけ、今後のキャリアにも影響しかねないこのような行為は、断じて許されるものではありません。会社は事実関係を冷静に見極め、適切に対処する必要があります。一方、このような被害に遭った退職者は毅然とした態度で臨むことが大切です。
賠償を求められる可能性のある退職の仕方
これまで紹介した事例は、いずれも退職代行を利用して退職した人が、会社から怪文書を受け取ったケースです。このことから、「退職代行を利用すると、怪文書を受け取らざるを得ない状況になるのでは?」「訴えられる可能性が出るのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。
退職代行を利用するかどうかにかかわらず、まずは会社を退職する際の基本的なルールを踏まえておく必要があります。その上で、訴えられる可能性のある退職の仕方について解説していきましょう。
契約社員の退職のケース
契約社員(雇用期間が定められている社員)が退職する場合、原則として契約期間の途中での退職はできません。ただし、病気やけが、家族の介護などのやむを得ない事情がある場合は、途中退職が認められることがあります。もし、その「やむを得ない事情」が社員の過失によって生じたものである場合、会社に損害が発生したときは、損害賠償の責任を負う可能性があります。
正社員の退職のケース
正社員(雇用期間が定められていない社員)が退職する場合、民法では退職日の2週間前までに申し出ることで退職が可能です。ただし、多くの会社では就業規則や雇用契約で、1ヶ月前や3ヶ月前など、法律で定められている2週間前よりも早く退職の申し出をするよう定めています。就業規則の規定が合理的な範囲であれば、社員はその定めに従う必要があります。これに違反して退職した場合、損害賠償の責任が生じる可能性があります。
退職代行を利用しても損害賠償を請求されるわけではない
前述のとおり、退職代行の利用の有無にかかわらず、契約期間中の退職や就業規則等に反する退職の仕方をすると、損害賠償の責任を負う可能性があります。
ただし、退職代行を利用したこと自体が損害賠償の理由になるわけではありません。退職代行業者は、会社が納得できるよう円滑に交渉を進めるよう努めています。
依頼者も、退職時のトラブルや退職後の嫌がらせを避けるため、できる範囲で適切に退職の準備を整えておくことが重要です。
退職する際の注意点
会社を退職する際は、労働基準法に定められた手続きを踏む必要があります。具体的には、少なくとも2週間前までに退職の意思を伝え、引き継ぎ業務を行うなどの義務があります。これらを無視して一方的に退職すると、会社から損害賠償を求められる可能性があります。
また、退職の際に会社の機密情報を持ち出したり、競業避止義務に反する行為をしたりすると、訴えられるリスクが高まります。退職後も一定期間、元の会社の業務に関わる行為が制限されるケースがあるので注意が必要です。
退職後に怪文書を受け取ってしまった場合ときの対処法
退職した会社から怪文書を受け取ってしまった場合はどのように対処すれば良いのでしょうか。
冷静に内容を確認する
怪文書を受け取ってしまったら、まずは落ち着いて内容をよく読みましょう。感情的になるのは避け、客観的に文面を確認することが大切です。脅迫や誹謗中傷など、犯罪に当たる可能性のある内容であれば、すぐに警察に相談しましょう。
証拠として保管する
怪文書は、警察への相談や法的措置の際に重要な証拠となります。封筒や切手、消印なども含めて、原本をそのまま保管しておきましょう。可能であれば、手を触れる前に写真に撮っておくのも良いでしょう。
身内や専門家に相談する
一人で抱え込まずに、信頼できる身内や友人、専門家に相談することをおすすめします。特に弁護士には、法的な観点からアドバイスをもらえます。精神的なケアが必要な場合は、カウンセラーに相談するのも一つの手です。
会社との連絡は慎重に
怪文書の内容について、安易に元の会社に連絡するのは避けましょう。相手の反応次第では、トラブルに発展してしまう恐れがあります。どうしても連絡が必要な場合は、弁護士に相談の上、慎重に行動することが賢明です。
同じ被害に遭った人を探す
SNSなどで、同じように退職後に怪文書被害に遭った人がいないか探してみるのも良いかもしれません。情報交換や精神的なサポートにつながる可能性があります。ただし、個人情報の扱いには十分注意しましょう。
退職後に怪文書を受け取るのは、精神的にも大きなダメージを受けます。しかし冷静に対処し、身内や専門家とともに乗り越えていくことが大切です。一人で悩まず、周囲に相談しながら前に進んでいきましょう。
専門家に相談する
言われのない内容の怪文書を受け取った場合、弁護士や探偵などの専門家に相談することをおすすめします。特に、脅迫めいた内容の怪文書や身の危険を感じるような場合は、躊躇せずに警察に相談しましょう。
退職者に対して根拠のない怪文書を送りつける会社側の人間には、人格的・精神的な問題があるか、企業全体の体質に問題がある可能性が高いです。個人で問題解決を図ろうとせず、専門家のアドバイスを仰ぐことが賢明です。
万が一の事態に備えて、怪文書は証拠として保管しておきましょう。また、信頼できる身内や友人にも相談し、精神的なサポートを受けることをおすすめします。
一人で抱え込まずに、周囲の助けを借りながら冷静に対処していくことが大切です。専門家との連携を通じて、適切な解決策を見出していきましょう。
会社側が退職者から嫌がらせを受けるケースもあり
ここまでは、退職者が会社から怪文書などの嫌がらせを受けた場合の対処法についてお伝えしてきましたが、逆に会社側が退職者から嫌がらせを受けるケースもあります。
具体的な手口としては、怪文書の送付やSNSでの誹謗中傷、口頭での虚偽のうわさ話の流布など、退職者が被害を受ける場合と同様のものが挙げられます。
中でも、SNSでの誹謗中傷は、拡散力が大きいため、会社側が受ける被害が深刻化するリスクがあります。企業の信頼を失うような情報が広まると、企業イメージの低下、採用活動への支障、従業員のモチベーション低下など、様々な実害が生じる可能性があるのです。
SNS上の情報は真偽が不明確でも、あたかも事実であるかのように拡散されてしまう危険性があります。一度広まった情報を完全に削除することは難しく、長期的な風評被害につながりかねません。
会社としては、在職中から社員教育を徹底し、退職者とのトラブルを未然に防ぐことが重要です。万一、嫌がらせを受けた場合は、冷静に事実関係を確認し、法的措置も視野に入れて適切に対処する必要があるでしょう。
退職者との良好な関係を保ち、相互の信頼に基づいて円滑な引き継ぎを行うことが、退職後のトラブル防止につながります。会社と退職者双方が、建設的な姿勢で臨むことが大切です。
退職者から会社に対する嫌がらせの種類
元従業員による会社への嫌がらせには、いくつかのパターンがあります。
- 会社の悪評や虚偽の情報を流布する
「ブラック企業である」「パワハラやセクハラにより退職せざるを得ない状況に追い込まれた」「〇〇(企業名)の商品は購入する価値がない」などの情報を流布することで、真偽不明の情報でも事実として広がり、会社のイメージダウンや従業員のモチベーション低下につながります。 - 会社の機密情報を漏洩する
顧客情報や新商品の開発情報など、社内の機密情報を外部に漏らすことは、会社の信用度を大きく損ねる行為です。特に、新商品の情報を競合他社に流出させるなどの行為は、会社の経営や業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。 - 取引先や顧客に対して会社の評判を貶める
取引先や顧客に対して、会社のイメージを低下させるような情報を伝えることで、取引停止や販売数の減少など、利益の損失につながるリスクがあります。
これらの嫌がらせは、会社の信頼や業績に直結する重大な問題です。退職者との良好な関係を保ち、トラブルを未然に防ぐことが重要ですが、万一嫌がらせを受けた場合は、冷静に事実関係を確認し、法的措置も視野に入れて適切に対処する必要があります。
また、社内の情報管理体制を強化し、機密情報の漏洩を防ぐための対策を講じることも不可欠です。退職者との円滑なコミュニケーションと、社内のセキュリティ対策の両面から、嫌がらせのリスクを最小限に抑えていくことが求められます。
退職者からSNSで誹謗中傷等を受けた場合の対処法
SNSで誹謗中傷などの嫌がらせを受けた場合、以下のような対処法が考えられます。決して慌てることなく、冷静に対処しましょう。
- 投稿内容の削除請求を行う
SNSでは、誹謗中傷の書き込みを発見したら速やかに削除請求を検討しましょう。SNSは短時間で多くの人に情報を拡散できるため、早期の対応が重要です。
削除請求の手順は以下の通りです。
①書き込みされているサイトの利用規約を確認し、削除可能か確認する。
②削除対象であることを確認後、削除手続きを進める。
③書き込みのURLやスクリーンショットなどの証拠を添付し、内容を説明する。
④削除申請を行う。
- 発信者情報開示請求を行う
発信者情報開示請求とは、違法性のある誹謗中傷や名誉棄損、業務妨害に当たる書き込みがあった場合に、投稿者の氏名や住所などの個人情報を開示するための手続きです。
弁護士に依頼する場合は30~60万円程度、弁護士を通さない場合の費用は10~30万円程程度が相場です。専門知識豊富な弁護士に依頼することで、時間や労力の負担を軽減でき、成果の確実性も高まります。
通常、任意の開示請求では情報開示に応じるケースはほとんどないため、仮処分の申立てが必要となります。まとまった費用がかかることを考慮すると、弁護士に依頼するのが安心です。
- 損害賠償請求を行う
加害者が特定できたら、被った損害を証明した上で損害賠償請求を行います。例えば、誹謗中傷後の販売数減少や取引先との契約打ち切りなどの事実があれば、その損害額を算出します。
損害賠償請求は民事訴訟で行われ、最終的に裁判所が判断を下します。
- 刑事告訴を検討する
名誉毀損や営業妨害などの犯罪行為については、刑事告訴という選択肢もあります。ただし、刑事告訴後の手続きには時間がかかり、高額な費用が発生する可能性もあるため、事前に詳細を検討する必要があります。
SNSでの誹謗中傷は、放置すれば企業の信用や業績に大きな影響を及ぼしかねません。適切な対処法を選択し、速やかに行動することが重要です。
まとめ
本記事では、退職代行を利用して退職した後に届いた怪文書の内容や、近年増加しているSNS上での誹謗中傷への対処法、さらには会社が被害を受けるケースについて幅広く解説してきました。
怪文書の内容は多岐にわたりますが、多くの場合、特定の個人や企業を誹謗中傷する虚偽の情報が書かれています。たとえ内容が全くの嘘であっても、一度広められてしまうと真偽が確認される前に真実として伝わり、予想外の被害を被る可能性があります。
そのため、早期の対策が非常に重要です。何も対策を取らずに放置すると、問題がさらに大きくなり、想定以上の損害を被るリスクがあります。万が一に備え、できるだけ早い段階で弁護士や探偵など専門家に相談することをおすすめします。決して一人で解決しようとせず、プロの助言を求めて最善の方法で問題解決に取り組みましょう。
怪文書は、個人や企業の名誉を著しく傷つける悪質な行為です。被害に遭った場合は、冷静に事実関係を確認し、適切な対処法を選択することがポイントとなります。本記事が、怪文書被害に悩む方々の一助となれば幸いです。
この記事の著者:探偵社PIO 調査員 Y.K
調査歴10年。
年間200件以上もの調査を行う。
探偵社PIO編集部監修
本記事は探偵社PIOの編集部が企画・編集・監修を行いました。