ストーカー行為の調査を探偵に依頼する場合の注意点
ストーカー行為は、被害者の生活や精神状態に深刻な影響を及ぼす犯罪です。ストーカー被害に遭った場合、警察に相談することが基本ですが、証拠不足で警察が動いてくれないケースもあります。そのような状況で、被害者がストーカーを特定するための調査を探偵に依頼することは可能でしょうか?また、ストーカーが目的を隠して、被害者の住所などを探偵に依頼した場合どうなるのでしょうか?この記事では、ストーカー行為と、探偵の調査について詳しく解説します。
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株式会社ピ・アイ・オは興信所探偵社として業歴52年に及ぶ経験と全国24都府県の弁護士協同組合特約店指定として永年の実績を持つ興信所探偵社です。多くの弁護士先生方・法人・個人様からのご依頼をお受けし、「まごころの調査」をモットーに様々な問題の解決に向け、当社の機動力・調査力を駆使し、納得の結果を実現してまいります。
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ストーカーからの依頼は原則引き受けない
探偵事務所や興信所は、ストーカーや DV 加害者からの人探し調査依頼を引き受けることはできません。まずは探偵業法とはどのような法律なのか、解説していきます。
探偵業法とは
探偵業法とは、2007年6月1日から施行された「探偵業の業務の適正化に関する法律」の通称です。この法律は、探偵業について必要な規制を定めることにより、その業務の運営の適正を図り、個人の権利利益の保護に資することを目的としています。
探偵業法の成立背景には、探偵社や興信所と依頼者の間で契約内容をめぐるトラブルや、違法な手段による調査の実施など、一部の悪質な業者による不適正な営業活動が問題となっていたことがあります。こうした状況を是正するため、探偵業を営むには都道府県公安委員会への届出が必要になりました。
探偵業法では、探偵業務や探偵業、探偵業者について以下のように定義しています。
- 探偵業務
他人からの依頼を受け、特定の個人の所在や行動に関する情報を収集し、その情報を依頼者に報告する業務を指します。この業務には、特定の人物の行動調査や所在確認などが含まれます。 - 探偵業
探偵業務を主な業務として行う営業活動を指します。ただし、報道目的での情報収集はこの定義から除外されます。探偵業を営むには、探偵業法に基づいて都道府県公安委員会への届出が必要です。 - 探偵業者
探偵業を営むために、探偵業法に基づき、都道府県公安委員会に必要な届出を行った事業者を指します。この届出により、法に従って適正な業務を行うことが義務付けられます。
また、探偵業者には守秘義務や契約時の重要事項説明など様々な義務が課されています。
探偵業法の施行により、探偵業界はより健全で信頼性の高い業界へと変革しつつあります。依頼者は以前より安心して探偵に依頼できるようになり、不正行為やトラブルも減少傾向にあります。ただし探偵の質にはまだ差があるため、依頼者は慎重に探偵を選ぶ必要があります。
探偵がストーカーの依頼を受けない理由
探偵事務所や興信所は、ストーカーからの人探し調査依頼を引き受けることはできません。その主な理由は以下の2つです。
1. 探偵業法で禁止されている
2007年に施行された探偵業法では、探偵業務の適正化を図るために様々な規制が設けられています。探偵業者は、探偵業法第9条に基づき、調査が『個人の生命、身体、自由、名誉またはプライバシーを侵害する恐れがある場合』には、調査を行うことが禁止されています。
ストーカーが探偵に人探しを依頼する目的は、被害者を見つけ出して更なる被害を与えることです。これは明らかに個人の自由やプライバシーを侵害する行為であり、探偵業法で禁止されている調査に当たります。
2. 犯罪行為に加担することになるため
ストーカー行為は犯罪です。ストーカー規制法では、つきまとい等の行為を繰り返し行うことが処罰の対象となっています。探偵がストーカーの依頼を受けて人探しを行えば、犯罪行為を助長し、加担することになってしまいます。これは探偵業法に反するだけでなく、探偵の倫理にも反する行為です。
そのため、探偵は依頼者の目的や依頼内容を詳しくヒアリングし、ストーカーからの依頼かどうかを慎重に見極めます。少しでも疑わしい点があれば、調査の依頼を断るのが一般的です。
ストーカー行為となる依頼への対策
ストーカーからの依頼を引き受けないため、探偵はさまざまな対策を行っています。
依頼内容の詳細な確認
探偵は依頼者の目的や依頼内容を詳しくヒアリングし、ストーカーからの依頼ではないかを慎重に見極めます。依頼者と対象者の関係性や調査理由を丁寧に確認し、少しでも疑わしい点があれば、調査の依頼を断ります。
法令遵守の徹底
探偵業法や関連法規を十分に理解し、違法行為につながる可能性のある依頼盗聴器や盗撮機、は断固として拒否します。特に、個人の生命、身体、自由、名誉若しくはプライバシーを侵害するおそれがあると判断された調査は行いません。
ストーカーの身辺調査は可能
探偵は、ストーカー被害者からの依頼でストーカーの身辺調査を行うことが可能です。これは、被害者を事件から守るための正当な調査活動として認められています。ただし、調査が合法の範囲内で行われることが必要です。詳しく解説していきます。
探偵によるストーカー調査の内容
探偵による調査では、以下のようなことが分かります。犯人の情報や行動を把握することが、身を守ることにもつながります。
- ストーカー行為の証拠収集
- つきまといや待ち伏せの様子を写真や動画で記録
- 連続して行われているストーカー行為の証拠を時系列で残す
- ストーカーの身元特定
- 張り込みや尾行を通じて、ストーカーの住所や職場を特定
- 身元に関する詳細情報の収集
- 自宅への盗聴器や盗撮機の有無を調査
- 調査報告書の作成
- 収集した証拠や情報を整理し、詳細な報告書にまとめる
- 警察への被害届の提出時に有力な証拠として活用可能
探偵によるストーカー調査のメリット
探偵による調査には、以下のようなメリットがあります。
- プロの技術で安全かつ確実に証拠を収集できる
- 被害者自身が危険にさらされるリスクを回避できる
- 警察が動きやすくなる強力な証拠を得られる
探偵に依頼する際は、信頼できる探偵事務所を選ぶことが重要です。適切な調査方法を用いる探偵に依頼することで、収集した証拠の信頼性と有効性を確保できます。
ストーカー被害の調査を依頼する際のポイント
ストーカー被害の調査を探偵に依頼する際のポイントを紹介します。
信頼できる探偵事務所を選ぶ
- 探偵業法に基づく届出を確認する
- 過去の実績や口コミをチェックする
- プライバシー保護の方針を確認する
詳細な情報を提供する
- 被害状況を具体的に説明する
- ストーカーの特徴や行動パターンを伝える
- 出没する日時や場所の情報を共有する
調査方法と費用を明確にする
- 具体的な調査計画を確認する
- 料金体系と見積もりを詳細に確認する
- 追加費用の可能性について確認する
法的対応を視野に入れる
- 警察への被害届提出のサポートを依頼する
- 証拠収集の方法と法的有効性を確認する
- 弁護士との連携の可能性を探る
安全対策を優先する
- 調査中の自身の安全確保について相談する
- 緊急時の連絡体制を確立する
- 探偵からの安全対策アドバイスを受ける
これらのポイントに注意して依頼することで、より効果的かつ安全なストーカー被害調査を行うことができます。
探偵に依頼する際の注意点
ストーカー被害の調査を探偵に依頼する際は、慎重に対応することが重要です。信頼できる探偵事務所を選び、適切な調査を行うためには、いくつかの注意点があります。以下に、探偵に依頼する際の主な注意点をまとめました。
信頼できる探偵事務所を選ぶ
探偵業界には悪質な業者も存在するため、信頼できる事務所を選ぶことが重要です。探偵業法に基づく届出の有無、Webサイトへの標識の有無、過去の行政処分の有無、料金体系の透明性などを確認しましょう。業歴や評判も参考にしつつ、検討することをおすすめします。
契約内容を十分に確認する
探偵への依頼は高額になることが多いため、契約内容を細かく確認することが大切です。重要事項説明を必ず受け、契約書の内容を熟読しましょう。特に解約・キャンセル時の条件は注意深く確認し、不明点がある場合は質問します。
適切な調査方法を提案してくれるか確認
依頼内容に応じた適切な調査方法を提案してくれるかどうかは、探偵事務所の質を判断する重要な指標です。相談担当者が豊富な知識を持ち、具体的かつ効果的な調査方法を説明できるか確認しましょう。不適切な方法を提案する事務所は避けるべきです。
法的・倫理的な配慮がなされているか確認
探偵の調査活動には法的・倫理的な制約があります。プライバシーの保護に十分配慮し、違法な調査方法を提案していないか確認することが重要です。探偵業法や関連法規を遵守し、高い倫理観を持った事務所を選びましょう。
報告書の提出方法と期限を確認
調査結果の報告方法と期限を明確にしておくことで、スムーズな依頼の進行が期待できます。報告書の形式や詳細度、提出時期などを事前に確認し、合意しておきましょう。必要に応じて中間報告を求めることも検討してください。
支払い条件を確認
探偵への依頼は高額になることが多いため、事前の見積もり金額や支払い条件を明確にしておくことが重要です。料金の支払い方法や期日、分割払いの可否などを確認しましょう。また、追加料金が発生する可能性がある場合は、その条件も事前に確認しておきます。
探偵の無料相談を活用する
探偵の無料相談とは、探偵事務所に調査を依頼する前に、無料で相談できるサービスのことです。探偵事務所では、無料相談を行っている場合が多く、以下のような特徴があります。
費用がかからない
多くの探偵事務所が無料相談(電話/メール/対面相談)を提供しています。相談しても必ず依頼する必要はありません。ストーカー被害は、トラブルになる前に対処することが重要です。少しでも不安がある場合は相談し、盗聴器の有無だけ調査するなど、対処法を検討しましょう。面談が緊張する場合は、メールでも相談できます。
事前情報収集
依頼前に探偵事務所の対応や信頼性を確認できます。
調査の必要性の確認
相談を通じて、実際に調査が必要かどうかを判断できます。
見積もりの取得
信頼できる探偵事務所は、無料相談後に見積もりを提示します。
質問の機会
調査の流れ、費用、成功率などについて具体的に質問することが可能です。
心理的サポート
悩みを話すことで心が軽くなる効果もあります。
事前準備の重要性
相談前に、現在の状況をまとめておくことで、より的確なアドバイスを受けられます。
無料相談を活用することで、安心して探偵事務所を選び、調査を依頼するための準備を整えることができます。
まとめ
今回は、ストーカーと探偵調査について解説しました。探偵事務所は、違法となるストーカーの可能性がある調査依頼は受けません。しかし、ストーカーの被害者からの依頼は受けることが可能です。
相手がどのような人物なのかを知らない場合、不安は増大する傾向がありますが、相手を知ることで、対処法が分かり、身を守ることに役立つ場合もあります。住居に盗聴器や盗撮機が取り付けられていないかを調べるだけでも、プライバシーの侵害や相手に自分の行動を把握されることを防ぐことができます。不安な場合は、探偵の無料相談を利用しましょう。
PIO探偵事務所は弁護士協同組合特約店の探偵興信所として、年間12,000件の探偵業務を行っています。ご相談や費用のお見積りは無料です。不安やお悩みはメールやお電話でも承ります。ぜひお気軽にご相談ください。
この記事の著者:探偵社PIO 調査員 Y.K
調査歴10年。
年間200件以上もの調査を行う。
関連タグ: ストーカー
探偵社PIO編集部監修
本記事は探偵社PIOの編集部が企画・編集・監修を行いました。