失踪癖とは?失踪する人の特徴、失踪時の探し方を解説

失踪癖という言葉をご存じですか?文字通り失踪しやすい人のことを表しますが、もし家族や友人が失踪を繰り返すと、取り返しのつかない事態に巻き込まれるかもしれません。また、遠方で暮らす子供が突然失踪したり家族が失踪したりするのも恐ろしい出来事です。

今回は失踪癖とは何か、また失踪した家族や知人を探すにはどうすればいいかを解説します。家出人や人探し調査を専門とする探偵の目線から、失踪時の探し方、失踪癖のある人との向き合い方までご紹介するので、対人関係で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

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失踪癖とは

そもそも失踪癖とはどういったものを指すのでしょうか。文字通り失踪をしやすい人のことで、明確な病名ではありません。現在国内では年間およそ8万人以上の人が失踪して行方が分からなくなっており、その理由はさまざまです。

最も考えられる原因が疾病によるもので、特に老人が徘徊のために途中で迷子になり、帰り路が分からなくなる失踪は多いと言われています。また子供が突然失踪して行方不明になる事件もなくなってはおらず、こうした事件性の高い失踪や早急な対応が求められるものは警察にすみやかに届け出る必要があるでしょう。大規模な捜査によって見つかるケースも多いです。

ただ、失踪癖の中には「原因は分からないけどすぐに姿をくらませる」といったものもあり、まずは理由や失踪する人の心理が分からなければ対策ができません。失踪癖があるからといって信用できない人物ではない上に、身近な人に失踪癖があると相応の対処法も必要になってくるでしょう。

失踪癖のある人の特徴とは

失踪する理由は人さまざまですが、何度も失踪を繰り返す人に見られる大きな特徴をまとめました。ひとつずつチェックしていきましょう。

精神的に不安定である

まずは精神的に不安定な場合です。恐怖心や絶望感が大きく、ストレスのあまり正常な行動がとれなくなったり、精神疾患によって帰り道が分からなくなったりして失踪につながるケースが考えられます。最近では認知症による失踪が相次いでおり、精神的な疾患があらかじめ分かっている場合は一人にさせない、気にかけておくといった対策が日常的に必要です。

精神疾患のない人でも、前述のように大きなストレスの結果失踪してしまうことは考えられます。周囲の人が精神的に不安定な場合は、いつも以上に連絡を取り合うなど失踪に気を付ける必要があると言えそうです。

金銭トラブルや借金に悩まされている

金銭トラブル、借金を抱えている場合、先ほどと同じ理由でストレスが大きく突然失踪するケースもあります。また「夜逃げ」という言葉があるように、解決できない問題に直面すると逃げるしかないと手段を講じる人も。日頃からトラブルの多い人は失踪癖も一緒に抱えていることもあるため、結婚相手には十分注意が必要です。

お金の問題は返済しない限り絶対に残る問題であり、逃げないでおくと正当な手続きを経て負担を軽減することもできます。逃げると何もできなくなるので、その点を失踪癖のある人に説得して分かってもらうのも大切なアピールと言えそうです。

過労気味であり元気がない

何事も完璧にこなすタイプで、真面目で一生懸命。何かできないことがあると自分を責めてしまいがちな性格の人は、ストレスを覚えやすくある日突然失踪することもあります。我慢の限界がきたときに「逃げる行為」である失踪ならまだ良いのですが、最悪の場合自殺に走る可能性もゼロではないので大変注意しておく必要があります。

周りの人が過労気味で元気がなく、精神的に参っているようであれば相応のケアが大切です。「放っておけば元気になるだろう」と家族でも見過ごすことなく、気になったら声を掛けたり休ませたりするようにしましょう。特に子供の過労気味を見過ごすと「親にも頼れない」と絶望することもあり、家出や失踪につながるかもしれません。

子育て中である

産後すぐの女性は精神的にも弱っていることが多く、マタニティブルーや産後うつによって正常な判断ができないこともあります。本人が失踪することに気を付けるのはもちろん、子育て中だと小さな子供の安全も考えなくてはなりません。心の病気は簡単に治るものではなく、また365日24時間続く育児に休憩もありません。できるなら配偶者が子育て中の妻の異変に気付いてあげて、適切なケアができるようにしてください。

場合によっては通院して産後うつと付き合う必要もあります。「子育ては誰でも大変」と同じように考えず、たった今近くの人が苦しんでいる事実のみに向き合うようにしましょう。統計上でみると男性よりも女性の方が家出に至る割合が高いことからも、妻もしくは子育て中の人には注意が必要です。

いじめ、嫌がらせに遭っている

学校でいじめに遭っていて自分の居場所がない、会社や職場で嫌がらせを受けていて人生に嫌気が差している。こういった周囲とのトラブルが起きている場合は、現実逃避のために失踪する場合も考えられます。若者の場合は過度なストレスによって命を絶つこともあるため、「思春期だからしょうがない」と放っておくのは大変危険と言えるでしょう。

いじめを苦にして家出するケースは、悲惨な結果につながりやすいというデータもあります。失踪に気付いたらできる限り居場所を突き止め、保護者やご両親が迎えに行ってあげましょう。このとき居場所に心当たりがあれば問題解決までスムーズに進む可能性も高まります。普段から家族や周囲の人は注意深く見ておくようにし、特に子供が「親を頼りたいサイン」を出しているときには、どんなに忙しくても向き合って一緒に問題を考えていくことが重要です。

失踪癖のある人とどう向き合う?

失踪癖が精神疾患によるものである場合、適した向き合い方があります。この場合は病院の指示に従うようにし、持論や主観で決めつけて相手を抑制しないようにしましょう。またそれ以外の人であれば失踪する気持ちに寄り添い、ストレスを軽減できるように向き合っていくことが大切です。

感情的にならない、ひどく注意しない

前提として失踪をするまでのストレスを抱えている人は、精神的にも不安定でいる場合が多いです。そこを汲み取って接する必要があり、「失踪は悪いことだ」「逃げるなんて最低だ」と感情的に正論をぶつけるのは決してやってはなりません。失踪しても事態が解決しないことは何より本人が分かっていて、それでもどうしようもなくて逃避癖が直らないのです。

まずは悩みを共有して、優しく接するようにしましょう。もし相手に伝わらなかったとしても「理解したい」という姿勢を見せるのは重要です。

あえて束縛しない

失踪するのだから家から出ないようにする、どこかに閉じ込めておくというのは得策ではありません。ストレスを軽減するためには、例えば子育て中の女性だと育児から離れて一人になる時間も大切だからです。

場合にもよりますが束縛することなく、本人の意見を尊重しましょう。だからといって放っておくと「見放された」と感じることもあるため、バランスとタイミングが大切です。

一人にさせないようにする、孤独を解消してあげる

精神的に不安定な人は、基本的に孤独感が強いです。妄想の中で「誰もわかってくれない」「世界でここまでダメな人間は自分しかいない」と疎外感を強く覚えており、その結果失踪につながることも多いでしょう。

孤独を感じさせないようにして、自然な形で生活に寄り添うと失踪癖が直ることもあります。ただし塩梅が重要なので、束縛し過ぎるのもよくない点は頭に入れておきましょう。共感してくれる人、そばでサポートしてくれる人の存在は大切であり、ときには非常に心強い味方だと感じることもあります。失踪の再発防止にはこうした傍にいる人の存在が必要であるため、できる限り一人にさせないように、一緒に過ごす時間を持つと良いでしょう。

グループやコミュニケーションに参加できるようにする

国内では悩みを軽減するカウンセリングがあったり、心に問題を抱えた人が集まるコミュニティがあったりします。こうした自助グループに参加して、孤独感を和らげるのもおすすめです。

こうしたグループは自治会が運営するものからNPO法人団体が企画するもの、SNSでの集まりなどさまざまあります。ただし精神的に不安定な状態だと「騙されやすい」のも確かで、本人が意図しないようなグループに所属したりおかしな団体に金銭をだまし取られたりすることがないよう、周囲の人も注意深く見守ってあげるとベストです。

日頃から気にかけるようにする、大切だと伝え続ける

家族が失踪癖がある場合、何よりも心配しているのは一緒に暮らすあなたかもしれません。家族からの愛情を伝え続けると、精神的にも安定し失踪の再発が防げます。愛情をもって日ごろから気にかけるようにして、「あなたはなくてはならない存在だ。大切な存在だ」と声に出して伝えるようにしましょう。

一人でも理解者がいると、本人にとってはストレスの緩和につながります。心強い味方となってあげた上で、本人の心の回復を促すようにしましょう。大きなストレスで弱った精神が立ち直るには時間が必要です。すぐには元気にならないかもしれないので、根気強く応援することで失踪癖は治ると言えそうです。

失踪した場合に備えて対策をしておく

失踪癖という言葉があるように、癖づいた行動は簡単には治りません。そのため、もしものために対策をしておくと安心ですね。だからといって本人を家の中に閉じ込めたり、行動制限したりするのは違います。自然な形で本人も納得するような対策が望ましく、例えばGPS機能のあるアプリを一緒にDLするなどして、本人の行動を分かりやすいようにしておくことがおすすめです。

身内が失踪したときはどうする?対処法とは

失踪癖のある家族に悩んだとき、失踪した際の対処法を覚えておきましょう。意図的に姿を消したのだとしてもどこに行ったのか分からない場合は危険が伴うので、可能な限り早めの対処が必要です。

警察に相談する

精神疾病のせいで失踪した、老人や子供が失踪した場合は、警察に捜索願をすぐ提出しましょう。事件性が高いと判断されれば、即捜査が始まる可能性もあります。「自殺・他害の恐れがある者」と認定される特異行方不明者に該当すると、積極的な捜査が期待できるでしょう。

警察だとすぐに捜査が始まらない、何度も相談していると「またか」と思われると通報を控える人もいますが、何よりも失踪した本人の安全を確保しなくてはなりません。警察に相談した実績も残せますし、何度でも探さなくては失踪そのものを防げないので、遠慮せず迷わず警察に届けるようにしましょう。

探偵に相談する

警察に相談してもすぐに捜査が始まらない、今回は相談のみで終わることとなったという場合は、民間の調査機関である探偵や興信所に頼るのもひとつの手段です。探偵では素性調査や人探しが依頼でき、調査料金はかかりますが失踪した人の行方を探すこともできます。また警察と違って依頼人の希望と混雑具合によってはすぐに調査に移ることもできるため、早期解決できるというのが特徴のひとつです。

探偵ではまず契約から入るのではなく、大抵の場合で無料の相談から始められます。疑問点や聞いておきたいこと、確認したいことはなるべくリストアップしておき、懸念点を解消したうえで調査開始すると安心できるでしょう。また、ほとんどの探偵で人探しは行っているため、「似たようなケースを解決した実績はあるか」「この場合どういった情報が必要か」「調査費用はどのくらいになるか」ということも契約前に確認できます。警察に届けた上で探偵にも依頼は可能なので、探偵には気軽に相談してみると良いでしょう。

専門家監修

この記事の著者:探偵社PIO 調査員 Y.K

調査歴10年。
年間200件以上もの調査を行う。

株式会社ピ・アイ・オ

探偵社PIO編集部監修

本記事は探偵社PIOの編集部が企画・編集・監修を行いました。

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